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第10回 発進!バスコファイブ

2月はじめ、バンクーバーで、日本から船便で送った車「バイオディーゼルアドベンチャー号」ことバスコファイブを受け取った僕らは、進路を南にとり一路ロサンジェルスを目指した。

アメリカへの国境越えは、めんどうなことになるかもしれない、と覚悟していた。なぜなら、この車は、巨大なエスプレッソマシンみたいな、ステンレス製のバイオディーゼル精製機を積んでいるから。
9-11以来、アメリカのホームランドセキュリティーは厳しさをきわめている。この不可解なプラントを見て、誰かが被害妄想で一度疑い始めたら、どう説明しても簡単には通過できないだろう、そう思っていた。しかし実際に着いてみると、国境の審査官からは「カッコいい車だなぁ。」と拍子抜けするような反応が返ってきた。なんと言うこともなくすんなりとアメリカ入りできたのだ。

日本を出る前、言葉がままならぬ英語圏で、果たして日本のように廃食油がもらえるのか、そんな不安も感じていた。しかし、西海岸の人々のエコ燃料に対する興味はかなりのもので、飛び込みでも多くのレストランや廃油再利用者たちが快く協力してくれた。これは予想外だった。

この旅も始まって1ヵ月以上。すでに色々な思い出ができた。もちろん多少の苦難も乗り越えた。実はバイオディーゼル燃料は寒さに弱い。なんと言ってもカナダの2月は真冬なので燃料が固まりやすく、レストランなどからいただいた廃食油もジェル化してしまう。プラントに注ぐ段階で詰まりやすく、なかなか給油が進まない。そこで雪の降る中、夜を徹して廃食油を注ぐ作業が続くことになる。また、燃料の精製が追いつかず、高速道路を走行中に燃料切れとなり、やむなく精製の不完全なままの燃料を給油する、なんてこともあった。

 

西海岸では、人々の環境への関心はとても高い。車を見て声をかけてくれる人が多いことに驚く。走行中にクラクションを鳴らして合図してくれたり、窓をあけて親指を立てて応援してくれたり。嬉しい体験も多い。

(続く)

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