6月(水無月)

二十四節気、五節句、和名、草花

 6月の和名は「水無月」。ここに使われる「無」は、「無い」という意味ではなく、「の」を意味します。「田んぼに水を引く月」を由来とし、「水の月」という意味があります。
四季が楽しめる日本では、6月1日と10月1日をめどに季節に合わせ着る物を替える「衣替え」が行われます。制服が夏物に替わるなど、ニュースでも取り上げられます。季節感のある装いをすることは、身だしなみにもなりますが、同時に子どもの成長を感じたり、お下がりを譲るなど物を大切にする日本の文化を感じる機会でもあります。
 暦の上では「立春」から135日目の6月11日ころが「入梅」です。梅の実が熟すころで、梅雨の始まりとされていますが現代では、気象庁から発表される「梅雨入り」、「梅雨明け」が梅雨の目安です。梅雨の時期は、食中毒やカビの繁殖に注意が必要です。一方、湿度が高く暖かい夜には、水がきれいな水田や川面で、夜空にうっすら光る幻想的な「蛍狩り」が楽しめる地域があります。現在、日本では全国約11カ所のゲンジボタル発生地が天然記念物に指定されています。

 21日ごろは夏に至ると書いて「夏至」。「冬至」とは逆に1年でもっとも昼の時間が長くなる日です。この日を過ぎるといよいよ本格的な夏を迎えます。地域によっては、夏至に稲が深くしっかり根付くようにとの願いを込め「蛸」を食べたり、小麦ともち米を混ぜてついた「小麦餅(半夏生餅)」を食べたりします。

嘉祥(16日)

 旧暦の6月16日に和菓子や餅を神様にお供えし、病気にならないようにと願い、それをいただく「嘉祥食い」という習わしがあります。一説によると、嘉祥元年に仁明天皇が健康を祈り、16種類の菓子や餅などを神様に供えたという故事に由来するといわれています。 江戸時代には宮中だけでなく、庶民の間でも16文で餅16個を買って食べる風習が広まり、江戸城では七嘉祥といって7種類の菓子を用意し、家臣一人に一個ずつ配られる「嘉祥頂戴」という行事が行われていました。このような故事にちなみ1979年には全国和菓子協会が、嘉祥が行われた6月16日を「和菓子の日」と定めました

稽古はじめ(6日)

 大人になるための知恵や福徳を授かる行事で、「知恵貰い」や「知恵詣」ともいいます。子どもの成長の節目を祝う行事で、生まれ干支が巡ってくる年(数えで13歳)の子どもたちが「虚空蔵菩薩」へお参りします。お参りした帰り道は「後ろを振り返らなければ知恵が授かる」との言い伝えがあります。

夏越しの祓(30日)

 神社によって異なりますが、半年に一度6月の晦日に行われる厄祓いの行事で通称を「茅の輪くぐり」といいます。神社の境内につくられた茅の輪を八の字を描く様にくぐり半年分のけがれをはらいます。また、「水無月」という小豆を乗せた三角の氷に似せた和菓子をいただき暑気ばらいをする習わしがあります。一方、大晦日には7月〜12月の厄をはらう「年越しの祓」が行われます。

おいしい暮らし研究所

Page Top