


mobility KITCHEN 「モビリティキッチン」プロトタイプ
「 モビリティキッチン 」で協力
家では好きな場所で調理、 外ではレジャー・災害⽀援に対応できる 「次世代キッチン」
「 モビリティキッチン 」で協力
場所を選ばない自由な調理と、
新たなライフスタイルを提案
mobility KITCHEN 「モビリティキッチン」プロトタイプ

2024年3月に行われたクリナップ「未来キッチンプロジェクト」産学共同発表会で、
次世代キッチンの一つである
「モビリティキッチン」のプロトタイプをお披露目しました。
シンクは水道設備の無い場所でも繰り返し水を供給できるよう、ろ過装置を搭載。
給排水という家とのつながりを無くすことで、住宅設備から脱却し、
場所を選ばない自由な調理と、新たなライフスタイルを提案します。

使用シーンと特長ライフステージに
寄り添い、
自由に動き、
変化する


「モビリティキッチン」は3つのユニットで構成されています。
シンクユニットは、循環ろ過装置を搭載し、水を繰り返し使用できます。
ワークユニットは、必要な調理スペースと収納を備えています。
コンロユニットは、バッテリーを内蔵し、どこでも使用できる加熱機器です。
それぞれを自由に動かし、配置を変えて新しい生活のシーンをつくることができます。

休日のランチシーン
テレビの前から動かずゆっくりしたい。そのようなときは、リビングでくつろぎながらワークユニットでそのまま食事をしてしまい、食べ終わったら目の前にあるシンクで洗い物ができます。

新しい調理スタイル
ダイニングセットに「モビリティキッチン」を組み合わせています。座っているすぐ横にシンクユニットを置けば、こまめに手洗いができ、テーブルの上のコンロユニットで加熱調理ができます。

天気の良い日はベランピング
バルコニーに持ち出して、ベランピングを楽しむこともできます。調理に必要なものはすべて持ち出せるので、部屋とバルコニーを行ったり来たりすることなく、ゆったり愉しむことができます。

アウトドアシーン
車に積んで気軽に外に持ち出せます。脚を外せば車の中でスペースをとらず積み重ねることができます。普段使ってるキッチンをそのまま持ち出せるので、キャンプ用品も必要もありません。
「循環ろ過装置」を
搭載したシンク
シンクユニットにはセラミック製フィルターを使用した「循環ろ過装置」を内蔵。シンク内で水をろ過することで、浄水が繰り返し吐水されるため、災害時等には限られた水でも調理できます。ろ過装置には水を逆流させることでフィルターを自動で洗浄する「逆洗浄機能」を搭載し、⻑期間性能を落とさず使用できることを想定しています。


「洗浄機能」を搭載
モビリティ性能と
使⽤感を両⽴させる設計
ユニットのサイズは持ち運びと調理を両⽴できる幅600mm×奥⾏き480mm。高さは200mmに設定してあり、脚を取り外しダイニングテーブルに置くと通常の調理で使いやすい高さになります。コンパクトなので一⼈で持ち運べ、小型の⾞両に積むことも可能です。さらに調理ユニットには充分な作業スペースと収納を確保しました。

高さを変えられる

使い勝手も重視
キッチンと生活空間を融合させる新しいデザイン
インテリアになじませるために、ファブリック調や天然木をあしらうことで家具のような柔らかい印象を目指しました。単品で置いても美しく、キッチンの存在を感じさせない生活空間を実現します。


ファブリック調のあしらい

未来キッチンプロジェクトが
インフラゼロハウスの実証実験に
「モビリティキッチン」で協力しました。
「モビリティキッチン」のプロトタイプを提供し、株式会社MUJI HOUSEが進める「インフラゼロハウス」実証実験に協力しました。
実験では、一般公募された実験参加者が試泊。感想や設備についてのご意見をいただきました。
インフラゼロハウスって?
「インフラゼロハウス」は、「ここに住みたい」を叶えられる未来の住まい。
実質的な温室効果ガスの排出をゼロにした“カーボン・ゼロ”、
生活に必要なエネルギーコストを実質ゼロに抑える“リビングコスト・ゼロ”、
自然災害のリスクを回避する“災害リスク・ゼロ”、
そして“インフラ・ゼロ”。
4つのゼロを実現した、最も自由で自立した家、そして災害時には仮設住宅として役立てられると考えられ設計されています。
MUJI HOUSEは、住み心地や仕様・設備に関する課題・要望をもとに検証を行い、2025年の実用化を目指しています。
- 試泊日:
- 2024年9月13日〜9月30日の各週末
- 場 所:シラハマ校舎
- シラハマ校舎(千葉県南房総市白浜町滝口5185-1)
- 参考情報
- 「インフラゼロでも暮らせる家」
ティザーサイト
https://www.muji.net/ie/infrazerohouse

給排水の設備のないリビング棟にシンクユニットを設置
インフラゼロハウスは、「ユーティリティ棟」と「リビング棟」の2種構成になっています。
それぞれの棟は独立していて、屋外を経由して行き来する仕組みです。
「ユーティリティ棟」には水循環システムとキッチン、シャワーブースが搭載されていますが、
居室である「リビング棟」には給排水の設備がなく、
手洗いや洗顔で水を使用する場合には「ユーティリティ棟」から移動する必要がありました。
試泊された方々から
モビリティキッチンが高評価
今回のインフラゼロハウスの実証実験では、「リビング棟」にモビリティキッチンの循環ろ過装置を搭載したシンクユニットを設置。「リビング棟」での手洗いや洗顔などを問題なく使用できることが確認され、試泊された方々からは、「水を繰り返し使えるのはとても良い」「デザインが素敵!」といった声が寄せられ、モビリティキッチンに高い評価をいただきました。


「モビリティキッチン」の可能性
「引っ越しで持っていける」「気軽に交換ができる」「家族の変化に合わせて増減させる」「お祝いでプレゼントする」など、⼈とキッチンの関係性を一変させます。
キッチンの役割自体を変えていくことで、今まで以上に⼈と密接に関わり、広い範囲での価値を提供します。
「キッチンが人のためにどのような価値を生み出せるか」を真摯に考え、開発に取り組んでいきます。
キッチンは人の為に
どんな価値を生み出せるか
次世代キッチンは「モビリティキッチン」以外の切り⼝でも研究開発を進めており、⼈の生き方や社会の在り方など、今までのキッチンでは結び付かないようなシーンに向けてのアプローチが重要だと考えます。
今後も幅広い視野で“キッチンは⼈の為にどんな価値を生み出せるか“について、真摯に向き合い、次世代キッチンの開発に取り組んでいきます。

デザイナー近岡 咲
商品化に向けてデザインと機能を進化
プロトタイプの
今後の展開
生活シーンの創出と災害支援
固定されていないキッチンは、人の暮らしに合わせて変化することができます。「モビリティキッチン」は、ダイニング、リビング、バルコニーと日常の様々な場所で使用することで、新しい生活のシーンを創出します。また家の中だけではなく、アウトドアにも気軽に持ち出すことも可能です。
災害時には、各家庭や企業で使用している「モビリティキッチン」を持ち寄って食の支援をする未来を想定しています。使う人の暮らしに寄り添い、使いたい場所で柔軟に変化していく「モビリティキッチン」は、きっと、人と暮らしの未来を拓くのではないかと考えています。
「モビリティキッチン」の事業化
「モビリティキッチン」プロトタイプはあくまで次世代キッチンの一つのカタチです。このままの市場導入や商品展開を考えているモデルではなく、今後も商品化に向けてデザインと機能を進化させ、2030年までに事業として新しいライフスタイルの創出と災害支援に貢献することを目指しています。
また、私たちは移動以外のコンセプトでもプロトタイプの制作と、価値の見極めを行っています。新しい時代に向け、そこにふさわしいキッチンの姿を提案し、未来の食住文化の礎を作っていきたいと思います。


