全国よりたくさんのご応募をいただき、
誠にありがとうございました。

大人たちが子どもたちのアイデアと想いに目を見張る時間

~第3回 未来キッチン イラストコンテスト 審査レポート~

第3回を迎えた「未来キッチン イラストコンテスト」。
全国の小学生から3,000を超える作品が寄せられました。
未来へ向けるやさしさ、アイデア、そして斬新な視点にあふれる子どもたちの作品に
今回も大人たちは真剣に向き合いました。
ひとつひとつの魅力ある作品の完成度に、審査員一同からは驚きと感嘆の声が上がります。

3次審査会

審査員を務めるのは産学共同研究においてこれまで協力いただいてきたこともある武蔵野美術大学の大学院生と学部生、開発部門所属のクリナップ社員です。学生と社員がチームを組んで審査にあたりました。ずらっと並べられた子どもたちの作品を前に声が上がります。「想像以上にクオリティが高い」「細部へのこだわりがすごい」「構図がいい」「大人には思いつかない」と驚きの笑顔が広がりました。時間をかけて迷いながらじっくりと、子どもたちの想いに向き合い、丁寧に講評を書きあげました。

最終審査会

コンテスト開催に際してご挨拶いただいた5名の審査員が一堂に会した最終審査会。あらかじめ作品をコピーで見てから当日を迎えたみなさんは、改めて壁に並んだ作品の実物に見入ります。「色が本当にきれい」「細かいところまでしっかり描きこまれているね」「こんなにたくさんの画材を使い分けているとは」「このアイデアはやっぱりすごい」と、みなさんの目が輝きました。審査員それぞれがこれはと思う作品を発表し、意見を交わしていきます。時には笑い声があふれる時間の中、異なる視点や評価を積み上げながら受賞作品を決定しました。

結果発表

未来キッチンイラストコンテストへのご応募、誠にありがとうございました。3回目となる今回も3,122通という大変多くの作品が集まりました。ご協力いただきました先生方、保護者の皆様には、深く御礼申し上げます。

厳正なる審査の結果、以下の通り各賞を決定いたしました。

最優秀賞ならびに優秀賞とともに、未来をみつめる斬新な視点を評価する「未来アイデア賞」、作品からあふれる家族や地球に対する思いやりを評価する「ハートウォーム賞」を発表いたします。

副賞や参加賞の授与につきましては、2月上旬を予定しています。

最優秀賞1名

大阪府大阪教育大学附属
天王寺小学校
3年 脇田 良太郎 さん

「KinoKo Kitchen house」
ぼくの家の料理は、「きのこ」をよく使います。なぜかというと、栄養価が高く、いろんな料理に合わせて楽しめるからです。
「きのこ」について調べたら、食べるだけではなく、きのこの菌糸体を使って、建築を建てたり、肥料になったり、エネルギーに変化することを知りました。そんなきのこを使った地球にやさしく、みんなが元気で笑顔になれるキッチンを考えました。
①きのこハウス。菌糸体で作る。強度は木材なみ!土にかえることができる。
②調理中に出た野菜くずをたいひマシーンに入れる→菌糸体が分解→たいひになる→家庭菜園へ
➂キッチンの一部にきのこ農園があり、毎日新せんなきのこを収かくできる。
④太陽光パネル・菌糸体を使ったバイオ電地で家電を動かす。

受賞者から

キノコが好きなので、最初からキノコのキッチンを描こうと思っていました。大阪・関西万博に行ったとき「菌糸パネル」を見て、キノコって本当にすごい!と感じ、図書館に行ったり、タブレットで調べたりして、考えていきました。絵を二重にして、うちの外も中の見えるようにして、大好きなキノコをいろいろなところに書きました。色をどうしようかが考えるのが難しかったです。みんな健康に暮らすことができる明るい未来にしていきたいです。

審査員から

日常的に食べている「きのこ」から発想を広げ、建築素材としての可能性や廃棄物のリサイクル、エネルギーに利用できることなどをよく調べて、「きのこ」の特徴が余すところなく活かされた作品。A4という限られたサイズの中で家を二重構造にする絵の工夫も良く、きのこの建築分野への活用については実際に研究が進んでいるので実現性もあります。何より「きのこ」への愛着が深く感じられ、一つのテーマを掘り下げる統一感も素晴らしいです。

未来
アイデア賞1名

愛知県刈谷市立東刈谷小学校
6年 池田 千典 さん

登山や災害時に使えるランドセル型持ち運べるキッチンです。
ソーラーパネル付きで冷蔵庫もあり、肉や野菜も入れておけます。水筒は、保温もでき、湯も持ち運べます。浄水器で川や雨水をろ過し、安全な水を飲むことができます。コンロにもなるグリルで火を使った料理ができます。まな板 包丁 箸なども入ってます。登山やハイキングでカップメンやスープしか作れなかった場面でも調理ができるようになります。災害時の食事作りに役立ちます。

ハート
ウォーム賞1名

神奈川県横浜市立黒須田小学校
1年 淺井 葵 さん

ちきゅうをまもるために、にんげんができることは「ちいさくなること」かもしれません。もしわたしたちがちいさくなれば、しぜんのめぐみともっとちかくでつながり、こんちゅうたちとともにくらすみらいをえらぶことができます。わたしのえがくみらいのキッチンは、まっかなチューリップのはなのなかにあります。そこでは、アリやテントウムシなどのなかまたちがじゆうにあつまり、しょくじをたのしみます。キッチンはリサイクルそざいのステンレスでつくられ、しぜんエネルギーがもちいられ、しょくひんロスをへらすレシピのほんがならびます。りょうりには、じぶんでそだてたしゅんのやさい、たべられるはなやきのこをつかいます。このみらいのキッチンは、ちきゅうとにんげんとしぜんのちょうわのばしょです。なかまとアイデアをわかちあいながら、しぜんをからだじゅうでかんじられるくうかんになっています。

優秀賞各部門6名
総計18名

※五十音順

低学年部門

北海道北海道教育大学附属
旭川小学校
1年 市川 晴啓 さん

熊本県上天草市立今津小学校
1年 嶽本 治希 さん

埼玉県鴻巣市立鴻巣中央小学校
2年 西多 晃都 さん

愛知県半田市立雁宿小学校
1年 森 絢里樹 さん

広島県広島市立元宇品小学校
1年 森光 凛瑚 さん

京都府綾部市立西八田小学校
2年 吉﨑 かん奈 さん

中学年部門

千葉県千葉市立土気南小学校
3年 池田 龍之介 さん

大阪府大阪教育大学附属
天王寺小学校
4年 井上 莉緒 さん

大阪府寝屋川市立田井小学校
4年 尾﨑 大晟 さん

京都府木津川市立
木津川台小学校
3年 佐藤 花美 さん

秋田県秋田市立河辺小学校
3年 佐藤 帆遥 さん

東京都絵画サークル e絵の会
4年 山本 紗輝 さん

高学年部門

京都府南丹市立園部小学校
5年 上林 葉一朗 さん

大阪府豊中市立泉丘小学校
5年 土居 季里 さん

熊本県熊本市立画図小学校
6年 西原 あかり さん

東京都小平市立小平第十一小学校
5年 日比 紬稀 さん

福岡県福岡市立長丘小学校
5年 山口 颯志 さん

静岡県静岡市立安東小学校
5年 脇 玲美奈 さん

学校団体賞全国から
5校・団体

千葉県千葉市立
土気南小学校

受賞校からのコメント

この度は、栄えある学校団体賞をいただき、誠にありがとうございます。土気南小の子どもたちは、日々の生活の中で感じている食品ロスやゴミの問題、限りある資源について深く考え、作品づくりに取り組みました。完成した作品はどれも「世界中のみんなが笑顔になる未来にしたい」という強い思いが込められていました。コンテストを通じて、子どもたちは、SDGsの重要性を深く理解し、地球の「環境」を守る行動がこれからの未来を守ることになると、「自分事」として考えるよいきっかけになりました。素敵な機会を頂きありがとうございました。

神奈川県横浜市立
黒須田小学校

受賞校からのコメント

黒須田小の子どもたちに「未来について考える」という素敵な機会をいただけたこと、感謝いたします。また、学校団体賞をいただき、子どもたちの豊かで自由な発想が評価されたこと、大変うれしく思います。ありがとうございました。

京都府南丹市立
園部小学校

受賞校からのコメント

5年生全員が家庭科の学習の一環として取り組みました。一人一人が「未来のキッチン」を真剣に考え、「あったらいいな」という想いを形にした取組が評価され、大変うれしく思います。子どもたちの豊かな発想力を誇りに思います。

大阪府大阪教育大学附属
天王寺小学校

受賞校からのコメント

このたびは学校団体賞をいただき、ありがとうございます。“身近なキッチン”が未来になったら…と想像してイラストをかくのは楽しかったようです。

大阪府豊中市立
泉丘小学校

受賞校からのコメント

「未来キッチン」のテーマから、食料自給率を上げるにはどうすればよいか。ゴミを減らす工夫ができないか。宇宙でキッチンを作るなら…など今までの学習を活かし、創造を膨らませました。貴重な機会と賞を頂き、感謝申しあげます。

クリナップが子どもたちと一緒に取り組み考えたいこと

~「キッチン」から、未来やSDGsについて考える~

クリナップがキッチンを通してどんな未来をつくることができるかを
子どもたちと一緒に真剣に考える場として
そして、子どもたちが自由な発想でイラストを描く場として
「未来キッチン学習会」を実施しました。ぜひご覧ください。

審査員講評

審査員長

山﨑 和彦
武蔵野美術大学

武蔵野美術大学 ソーシャルクリエイティブ研究所 特別研究員・
Xデザイン研究所共同創業者
Smile Experience Design Studio代表

山﨑 和彦

Kazuhiko Yamazaki

さらに新しい気づきを与えてくれた今年の審査。きのこを使って建物を作るなど私たちも知らないことを調べ、作品にしていることに驚かされました。好きなものへの熱い思い、家族への愛情などがあたたかなストーリーの中で語られることにうれしさを感じ、刺激的な絵、夢にあふれた絵、すぐにでも実現できそうな絵と、バラエティーに富んでいるイラストにも心を揺さぶられました。自分らしい表現で未来を描く子どもたちの、大きな可能性を楽しみにしています。

【プロフィール】 1955年神奈川県生まれ。京都工芸繊維大学卒業、神戸芸術工科大学大学院博士(芸術工学)号取得、東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程単位取得満期退学。千葉工業大学デザイン科学科教授を経て現職。経産省デザイン思考活用推進委員会座長等を歴任。
長年にわたり、住宅設備機器・家具などを中心に「長く飽きずに使えるデザイン」をめざして、企業に所属し各種商品企画とプロダクトデザインを担当。現在はプロダクトデザインの社会普及や後進の育成に力を注ぐ傍ら、「これからの働き方・生活の仕方のデザイン」「社会をよくするためのデザインのコミュニティ」の推進等広く活躍。

審査員

たかまつ なな

絵本作家・児童書作家

あんびる やすこ

Yasuko Ambiru

自分がすごく気になったこと、自分が大好きなことを「もっとくわしく調べてみたら・・・」「ふか~く考えてみたら・・・」という所から、すてきなアイデアが生まれてくる。それはアッと驚くアイデアだったり、フフッと笑っちゃうアイデアだったり。そしてどれにも、考えた人の「好き」や「知りたい」がギュッと詰まっている。そんな作品にであい、わたしたち審査員の心も、アッと、フフッと、ギュッとなりました。社会の問題を見つめながらも、ワクワクする未来を見せてくれたたくさんの作品に拍手!(パチパチパチ)

【プロフィール】 群馬県生まれ。東海大学日本文学科卒業。テレビアニメーションの美術設定を担当。その後、おもちゃの企画デザインに携わり、絵本・児童文学の創作活動に入る。主な作品に『なんでも魔女商会』シリーズ、『ルルとララ』シリーズ(いずれも岩崎書店)、『魔法の庭ものがたり』シリーズ(ポプラ社)、『ムーンヒルズ魔法宝石店』シリーズ(講談社)、『こじまのもり』シリーズ(ひさかたチャイルド)などがある。
現在、一般社団法人日本美術著作権連合理事長、一般社団法人日本児童出版美術家連盟監事。

女子栄養大学 栄養学部 教授

林 芙美

Fumi Hayashi

今年は、小学生とは思えないほど環境への理解や探究心が感じられる作品が多く寄せられました。エネルギーや資源の循環、食の未来などを自分なりに深く考え、実現可能性まで見据えた発想が豊かに表現されていました。また、家族や周囲への思いやりが込められた温かな作品も多く、日常の気づきと創造力がしっかりと結びついていることに心を打たれました。子どもたちの創造力に触れ、私自身も刺激を受けるとともに、未来を託せると頼もしく感じました。

【プロフィール】 米国デラウェア大学健康科学部を卒業後、コロンビア大学教育大学院修士課程を経て、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科博士課程修了(医学博士)。健全な食生活は、生活の満足感や幸福感を高め、社会・環境面にも良い影響をもたらすという信念のもと、栄養面に加え、地球環境にも配慮した食生活のあり方について研究。研究代表者として『人と地球の未来をつくる「健康な食事」実践ガイド』を作成し、健康で持続可能な食生活の実現を目指す。

白百合女子大学 教授・上智大学 名誉教授

平尾 桂子

Keiko Hirao

コンテストの回を重ねるごとに作品の発想がいっそう豊かに広がっていることに、驚きと大きな刺激を受ける審査となりました。災害時には移動しながら世界中のどこへでも助けに行けるキッチン、フードロスの問題を解決しようとする工夫など、今の社会課題への向き合い方が、確かな視点で具体的に表現された作品が並び、その進化とレベルの高さを実感しました。今、おうちの真ん中にあるあたたかいキッチンが、変わらぬ愛情にあふれた、誰でも気持ちよく使える未来のお城へと育っていくことを願っています。

【プロフィール】 上智大学大学院国際関係論専攻修了(国際学修士)、University of Notre Dame社会学博士修了(社会学Ph.D.)。2023年から現職。専門は社会学。家族と社会がサステナブルであるためには何が必要かを考えることが研究テーマ。ジェンダーと環境、気候変動に関するメディア分析、環境問題としての人口問題、異世代間関係などに取り組んでいる。

クリナップ株式会社 常務執行役員 開発担当

藤原 亨

Toru Fujiwara

3回目のコンテストも無事終了することができました。この場を借りて御礼申し上げます。思いついたアイデアを絵にするという段階から深化し、自分なりに調べ、考え抜いた作品が多かったと感じています。深みがあるだけに襟を正して向き合う緊張感もありました。キッチンの概念を超えたもの、現実のキッチンを深化させたもの。子どもたちの多様な視点を作品として見るなか、未来を見据え進む小学生のスピードに遅れをとることがないよう、私たちの商品開発も進もうと思わずにはいられない審査となりました。

【プロフィール】 1989年クリナップ入社。キッチン、バス、洗面化粧台等のデザインならびに商品開発に従事。2021年より現職。

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