キッチンと暮らしのまん中で輝く人
教室ストーリー
教室の枠を越えて、しなやかに広がる料理の仕事
見つめ直した、料理の仕事
この数年はご家族でアメリカ・西海岸に住み、2025年春に本格帰国された中村先生。
移住前は、お母様が創設された50年以上続く「田中伶子クッキングスクール」の運営、自身の料理教室「LOVELY TABLE 銀座」の主宰、メディア出演や料理本の出版、企業へのレシピ提供など多彩なフィールドで活躍していらっしゃいました。
以前「予約の取れない自宅教室」コーナーにもご登場いただきました。
https://cleanup.jp/dreamiaclub/zitaku/8557/
アメリカ在住時も料理本を出版するなど、料理の仕事は途切れることなく続いていましたが、コロナ禍や海外生活を経て、仕事との向き合い方や意識に様々な変化があったそうです。

「移住前には、コロナの影響でスクールの規模を縮小し、自身が主宰していた教室もいったん休講にしました。当時は大きな決断でしたが、その選択が結果的に活動の幅を広げることにつながりました
『教える』という仕事と日本を離れたことで、時間や場所に関係なく続けられる料理の仕事を俯瞰して考えるようになりました」
長年大切にしてきた正統派のレシピを丁寧に伝える姿勢はそのままに、料理が苦手な人にも「これなら作ってみたい」と思ってもらえる工夫も大切にしているそう。
レッスンという特別な場だけでなく、日々の暮らしの中で「料理って楽しい」と感じる人を増やしたい——そんな思いが、今の中村先生の原動力になっています。
料理は人と人をつなぎ、人生を楽しむためのもの
アメリカでの体験も、意識が変わるきっかけになったそうです。
「ホームパーティーに招かれることも、招くことも多くありましたが、そこで触れたのは“気負わずに楽しむ”おもてなしの文化でした。人を迎えることそのものを楽しむ姿勢に、学ぶことはとても多かったですね。
いわゆる富裕層の豪邸であっても、すべてが手作りというわけではなく、上手に買ってきたものを取り入れながら、センスよく、華やかに仕上げている方がほとんど。全部手作りにしようとすると、疲れてしまいますよね。
ホスト自身が楽しんでいることこそが、何よりのおもてなし。会話を楽しむためにも、無理をせず、でもきちんと特別感のある料理を用意する。そのバランスがとても大切だと感じました。」

完璧を目指さず、場を共有することを大切にする。その感覚は、今後の料理の提案にも新しい視点を与えてくれました。
変化を受け入れながら、料理を続けていく
アメリカにいても、料理本の出版やレシピ開発、メディア出演、大学での非常勤講師など仕事の依頼は途切れることなく続きました。
日本と海外を行き来しながら料理を軸に仕事を続ける経験は、中村先生の価値観をさらに豊かなものにしていきます。
「生活の形や環境が変わっても、料理のことを考えない日は一日もありませんでした。やはり料理の仕事は私にとって天職。その時々に合わせて関わり方を柔軟に変えてきたことが、続けてこられた理由だと思います」


松濤サロンでは、”美味しい”を真ん中に心豊かな美しい暮らしの提案も
料理の仕事は、どこにいても、何歳になっても続けていける——そう確信した今、ますますその奥深さを感じているという中村先生。
次回は、先生が大切にしていること、そしてこれからについて、さらに詳しく伺います。
インタビュー・文:窪田みゆき
写真:原田圭介








