「油汚れを水だけでキレイに」
そんなキッチンに最適なコーティング「美コート」がクリナップのステンレスには施されています。いまやクリナップの代名詞ともなっているこのコーティングについて、当時の開発者の声とともに振り返ります。
目次
研究開発を突き動かした キッチンメーカーの使命感
「LDKスタイルが増えるにつれキッチンが住空間の表へ出てくるようになり、シンクが発する〝音〟が、家族の団らんの場でとても大きな問題となりました。そこで我々が市場に提案したのが【サイレントシンク】でした。パスタの茹で湯を流しても〝ボコン〟という音がしない。水栓からの水があたっても静か。この従来にない性能は、時を置かずして浸透しました。
そして続いて改良を加えたのが【美・サイレントシンク】です。静音性と清掃性、耐傷性を飛躍的に高めることで、家族のコミュケーションセンターとも言えるＬＤＫに最適なシンクが誕生しました。その際に必要となったのが特殊コーティングの「美コート」です。シンクのあらゆる部材をコーティングすることで、リビングで使用するための清掃性を付与しようとしたのです。
独自の特殊コーティングを実現したモノづくりのDNA
「清掃性を高めるのには、【美コート】という特殊なコーティング技術を用いています。キッチンは実にハードに使われる道具ですから、熱やキズへの強さが求められます。
そうすると有機系の塗装では耐久性に難があります。無機系のセラミックスが適しているのですが、せっかくのステンレスの質感を損ねてしまいます。そこで着目したのが、ナノ粒子を使った特殊セラミックスです。
しかし、この新しい素材をいかに均一にシンクに塗布するかが難問でした。それでもなんとか短期間での開発にこぎつけたのは、やはりステンレス表面処理やコーティング技術を得意としてきた経験の積み重ね、モノづくりが心底好きな【クリナップのDNA】が脈々と受け継がれてきたからだと思います」
ぜひ比べていただきたい。実証された高性能
その、気になる耐久性。実際の数値としてはどうなのでしょう。
「耐熱性では80℃のお湯と冷水の繰り返しを2万回、耐摩耗性では中性洗剤を付けたスポンジで1万回、耐摩擦性では茶碗の糸切り底で1万回という試験をクリアしています。しかも人が使うものですから人の手で。社員が十数人集まって一列に並んでやりましたが、皆よくやってくれました」
公表データでは自社試験条件で10年相当の耐久性としていますが……。
「発売からもうすぐ20年、そのデータが間違いないことがほぼ実証されているのではないでしょうか。今後データ以上の成果が出ることを期待しています」
「当然、類似したものも出てきていますが、ぜひ、じっくり比べてみてください。お手持ちの美コートが、いかに優れた性能を誇っているか、ご納得いただけるはずです。
