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【間取り編】vol.3 子供が独立したら見直したい夫婦の暮らし ideas
6min
【間取り編】vol.3 子供が独立したら見直したい夫婦の暮らし

お子様が独立してご夫婦ふたりになると、なんとなく寂しいと感じるかもしれませんが、これまで忙しくしていた方は家で過ごす時間が増え、ご自分のことはもちろん、ご夫婦でどのように過ごすかを考えていくよい機会となります。リフォームをする場合には、将来の生活も見据えて計画していくことがポイント!

今日は、「子供が独立したら見直したい夫婦の暮らし」として、機能的でホッとくつろげる空間づくりについてお話ししていきます。

目次

市村 千恵(いちむら ちえ)先生

市村 千恵(いちむら ちえ)先生

二級建築士、インテリアコーディネーター、整理収納アドバイザーとして、年間120件以上のリフォーム収納相談、プランニングをこなす。
社会人スクールにてCAD講師15年の経歴を持ち、担当した講座からは1,000名以上のCAD技術者を輩出。リフォームイベントでのセミナーも多数開催している。

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目指すのは機能的かつ心地よい「ヒュッゲ」な暮らし

「ヒュッゲ」という言葉をご存知ですか?「ヒュッゲ」とは、北欧デンマーク流の暮らしをあらわす言葉です。日本語には直訳できないのですが、「家やインテリアを整えて、ホッとくつろげる空間で心地よく幸福感に包まれて暮らす。」そんなイメージです。

これまでもお伝えしてきたように、モノをたくさん持つことが豊かとは限りません。モノが増えれば収納が必要になり、どんどん大きな家が必要になってしまいます。

「ヒュッゲ」な暮らしを実現するには、『限られた空間』で『多すぎず少なすぎない適量のモノで豊かに暮らす』という考え方が大切です。

限られた空間で暮らしを楽しむ機能的な家ビフォー・アフター

それでは「限られた空間で暮らしを楽しむ機能的な家」のビフォー・アフターを、具体的な問題点と改善点を示しながらご紹介していきます。

<Before> <After>

今回のビフォー・アフターは、将来のことを考えて1階部分で暮らしが完成するよう、大きく間取り変更しました。では、それぞれのお部屋を見ていきましょう。

①和室をLDKに!

<Before>
広い和室を使いこなせていない!
<After>
キッチンを東側に移動して和室をLDKに改修

6畳と8畳が続いた和室は、使い勝手がいまひとつ。せっかくの広い空間を活かせていませんでした。食後にくつろぐにしても、床座のスタイルがどうもしっくりきません。

また、たたみや障子のメンテナンスも手間がかかり、ストレスに感じてしまうことがありました。

リビングとしては使い勝手が難しかった和室を、LDKに大きく間取り変更しました。

キッチンはフルオープンのアイランド型とし、お料理中もコミュニケーションがとりやすいレイアウトになりました。両方向からアクセス可能で、お料理や給仕の動線もスムーズに。ご夫婦でキッチンに立ったり、向かい合っておしゃべりしたりと、楽しい時間を過ごせそうです。

リビングにはあえてソファを置かず、ご夫婦それぞれにリクライニングチェアをセットしました。食後にゆっくりとテレビを見たり、読書をしたりと、ご夫婦思い思いのスタイルでくつろぐことができます。

チェアの傍らには、円形のミニテーブルを。背面には、カウンター付きの棚を造り付けています。ここには、散らかりがちな小物や雑誌などをサッと収納。

このほか、トールタイプの物入れも造作。これなら、リビングで必要な物は他に取りに行くことなく収めておくことができますね。

②キッチンがあった場所は大容量のウォークインクロゼットに

<Before>
北西の位置にある独立型壁付けキッチン
<After>
大容量のウォークインクロゼットに!

北西に位置する独立型のキッチンは、お料理中は完全に孤立状態。収納スペースに広さはあるものの、冷蔵庫が奥にありダイニングへの動線が長くなってしまうという欠点がありました。ご夫婦だけの生活になると、モノの量も減ることが予想されますので、空間がムダになってしまいそうです。

6畳分をウォークインクロゼットに改修しました。ご夫婦の衣類や季節の家電、趣味のゴルフセットなど、これからの生活を楽しむためのモノを厳選して収納します。

③リビング・ダイニングは寝室に!

<Before>
リビング・ダイニングはやや手狭な印象
<After>
ご夫婦の寝室にチェンジ!

リビングダイニングは、テーブルセットを置くと空間がほぼ埋まり、食事の後にくつろぐには、東側の和室へ移動する必要がありました。

将来のことを考えて、1階で暮らしが完結するよう、ご夫婦の主寝室としました。物入れだった空間は、テレビボードとミニカウンターを造作。パソコン作業や奥様のパウダーコーナーとしてもお使いいただけます。

④水まわりには適所適量の収納を

<Before>
洗面室やトイレなどに収納が少ない
<After>
適所に適量の収納を設置

洗面室やトイレで使うモノを収納する場所が十分ではありませんでした。ストック品が廊下に積まれたままになっていたことも。

洗面化粧台は間口をひろげて、収納力をアップ。洗面化粧台と洗濯機の位置を変更したことで、収納として活用できる壁面スペースが広くなります。
階段下収納も造作し、これまで行き場のないストック品を収めることができるようになりました。

大きな間取り変更はプロに相談を

いかがでしたか? 今回は「子供が独立したら見直したい夫婦のくらし」をテーマに、大きな間取り変更のあるリフォームをご紹介しました。このようなリフォームをご検討の場合は、事前に建物の構造に関する調査が必要になります。一度、専門家へ相談してみるのがおススメです。

お子様が家を離れ、ご夫婦でくつろぐ充実した暮らし。お気に入りに囲まれ、時間の流れを楽しみながら過ごす「ヒュッゲな暮らし」。ぜひ、始めてみませんか?

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