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キッチンスペシャリストに聞く! 快適な「二世帯キッチン」のヒント knowledge
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キッチンスペシャリストに聞く! 快適な「二世帯キッチン」のヒント

二世帯住宅で親子が快適な距離感で暮らすために、キッチンはどのようにプランニングするのが良いのでしょうか。キッチンスペシャリスト(元クリナップのショールームアドバイザー)に二世帯キッチンをプランニングする上で考えておくべきポイントを聞きました。

目次

プランニング前に、理想の食事スタイルを明確に!

二世帯住宅のキッチンを考える際、「どんなキッチンにするか」の前に「両世帯がどのように食事をするか」「誰が調理をするのか」を考える必要があります。食事は別々か/一緒か、調理は個々に行うか/どちらかがまとめて行うか、によって家族に適したキッチンは異なるからです。昨今は、どちらかの世帯に介護が必要など特別な事情がない場合、世帯ごとに別々のキッチンを設け、個々に調理を行うケースが多いようです。世帯別キッチンにした場合のメリット・デメリットについて解説します。

①世帯別キッチンのメリット

各世帯でライフスタイルや生活時間が違っても、気兼ねなく調理・食事・片付けができます。また食材や調味料、調理道具、食器などすべてを自分のキッチンに収めるため、「両世帯のモノで収納があふれる」「ストック品がいつの間にかなくなる」などのストレス・トラブルの心配もありません。お互いに遠慮することなく好きなタイミングでゲストを招いてお茶をしたり、食卓を囲んだりできるのも世帯別キッチンの良い点だと言えるでしょう。

②世帯別キッチンのデメリット

キッチンを2つ設けるため、床面積に占めるキッチンの割合がアップ。敷地面積によっては部屋数が減ったり、団らんスペースが圧迫されたりするケースもあります。また、工事費はもちろん水道代・光熱費など日々のコストが膨らんでしまう点には注意が必要です。

二世帯キッチンで失敗しないためのプランニング ―世帯別編―

「二世帯住宅のキッチンをどうするか」は、ライフスタイルや家全体の間取りに大きく影響する問題です。キッチンの後悔は、住まいそのものの後悔にもつながりかねません。世帯別のキッチンにする場合は、両世帯のキッチンの“関係性”を考えておくと良いでしょう。

① 各世帯のキッチンは「別物」として、両方メインで考えるパターン

「とりあえず同じキッチンで」と両世帯で統一するケースもありますが、この決め方は避けた方がベター。なぜならそれぞれの世帯でつくる料理・食生活が異なるうえに、手持ちの食器や調理道具の種類・点数もまったく異なるからです。それぞれのライフスタイルにフィットするキッチンになるよう、収納や設備をしっかり検討しましょう。

別々のキッチンとしてプランニングを進める場合も、最終的にはお互いのプランの内容や図面を親子で共有しておくことも大切です。完成後にどちらかに集まって一緒に調理をしたり、互いにお手伝いし合ったりといった際にもスムーズになるでしょう。

「プランニングの進め方」は親子で事前にすり合わせを!

世帯ごとにキッチンの設置を検討する際、親子で一緒にショールームに来場してキッチンを選ぶのか、別々に来場して選ぶのか、「プランニングの進め方」を事前に話し合っておきましょう。ショールームを予約の時には「二世帯」であることをお伝えください。

それぞれのライフスタイルに合わせたキッチンを選ぶため、ショールームでの相談予約は親子で一緒に選ぶとしても世帯別にしておくとスムーズ。クリナップでは二世帯住宅など複数世帯で別々のキッチンをご相談・プランニングの場合は、1世帯ずつのご予約をお願いしています。

②メインキッチンとサブキッチンで「役割分担」するパターン

床面積に占めるキッチンの割合や費用の負担を抑えたい場合、片方の世帯をメインキッチンとし、もう片方をコンパクトな“サブキッチン”にする方法もあります。小さめのキッチンは調理・片付けなどを簡単に済ませられる点がメリット。例えば「夫婦だけだけなので食事は軽めに済ませたい」という親世帯や、「共働きで忙しく自炊するのが大変」という子世帯におすすめです。

サブキッチンは、大きな作業スペースや収納量にこだわるよりも、程よい広さやスムーズな動線を重視したプランにするのがおすすめ。親世帯で設置する場合は、手の届きにくい吊戸棚や高すぎる作業台などは体への負担が大きくなるため避けた方が良いでしょう。また子世帯で設置する場合、食器洗い乾燥機などの最新設備を導入する傾向にありますが、親世帯に手伝いに来てもらう場合には「使い方がわからない」と困惑されるケースも多いようです。食器を手洗いできるよう水切りスペースを設けておくなどの配慮があると親切ですね。

役割分担パターンの実例

1)親世帯用にコンパクトキッチンを設置した例

シンク横のカウンターをダイニングテーブルとしても活用。配膳や後片付けがスムーズに。

2)子世帯用にコンパクトキッチンを設置した例

限られたスペースに子世帯用のサブキッチンを設置したパターン。シンク上に専用カバーをかぶせると作業スペースに。

二世帯キッチンで失敗しないためのプランニング ―共用編―

複数人で作業を行うことを想定し、通路幅や間口を広めに確保できるようプランニングします。また作業スペースを広めに確保したり、複数の作業スペースを設けたりすると分担作業がよりスムーズに。

キッチン間口は2,550㎜が一般的ですが、二世帯住宅の共用キッチンの場合は2,800〜3,000㎜が理想。作業スペースを2カ所設けておくと作業分担もスムーズです。

キッチンの両側を通れるため行き来しやすいアイランドキッチン(写真左)や、シンク側とコンロ側で分かれて作業できる2列型キッチン(写真左)も、共用キッチンとしてもおすすめです。

盲点なのが作業台の“高さ”。身長によって使いやすい作業台の高さは異なるので、ショールームで使いやすい高さを確認し、親子ですり合わせておくことが必要です。また、収納に関しても両世帯で使う食器や調理道具などの点数を事前に把握しておくことが重要。来客用の食器が多い、調理道具や調味料にこだわりがある、調理家電の種類が多いなど、各世帯で何をどのくらいキッチンに収納したいかを共有しておきましょう。

共用キッチンの場合、玄関や勝手口の近くなど両世帯がアクセスしやすい位置にキッチンを設置するのが基本。親子で一緒に食事をするスタイルなら、食器洗い乾燥機は大容量タイプを選ぶと後片付けがラクになるのでおすすめです。

まとめ

共働き世帯の子育てサポートのためなど、二世帯住宅を検討されているというご家族も多いのではないでしょうか。キッチンをはじめ水まわりを共有するかどうかは、ご家族によって“正解”が異なります。大切なのは、事前にどういう暮らしをしたいのか親子で話し合うこと。

いろいろな実例やキッチンを見て「こんな使い方ができたらいいな」「あんな設備があると便利かも」の知識を広げることが、満足できる二世帯キッチンのヒントになるかもしれません。クリナップのショールームでもさまざまな設備や機能、実例をご紹介しています。ぜひ一度、足を運んでみてくださいね。

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