いつかキッチンを選ぶ日に。
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キッチンの照明は4つ押さえて選ぶ。キッチンメーカーが考える照明のポイントとは? point
8min
キッチンの照明は4つ押さえて選ぶ。キッチンメーカーが考える照明のポイントとは?

キッチンを計画するとき、意外と忘れがちなのが照明のこと。おしゃれなキッチンをよく見てみると、照明にもこだわっていることが分かりますよね。

今回はキッチン照明の選び方について、注意点や実例も含めてたっぷり紹介します。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

目次

キッチン照明の役割とは

キッチン照明のもっとも重要な役割は、安全に作業できるよう手元を明るくすることです。キッチンでは包丁やピーラーなど刃物を扱うので、暗い中で作業をすると怪我をしてしまいます。部屋自体の明るさよりも手元の明るさをしっかり確保しましょう。

キッチン照明のもう一つの役割は、空間を演出することです。照明一つでキッチンはぐっとおしゃれになります。キッチンをバーカウンターとして活用するなら、明るい照明と落ち着いた雰囲気の照明を併用するのも良い方法です。

背面に壁にタイルを貼る場合は、タイルを照らすように照明を配置すると陰影が出て良い雰囲気になります。キッチン照明によってインテリアを引き立てることもできるのです。

キッチンの照明は4つの視点から選ぼう

視点1:明るさで選ぶ

キッチン照明を選ぶ1つ目の視点は、明るさです。設置できる照明が一つだけの場合は、1灯でしっかり明るいタイプのものを選びましょう。「キッチン用」とされている器具なら失敗も少ないはずです。電球が複数付いた多灯タイプもおすすめです。

照明を2つ以上組み合わせて設置する場合は、選ぶ幅が広がります。ベースとなる照明で部屋全体を明るい状態に保ちつつ、明るくはないけどおしゃれな照明を組み合わせることが可能です。

照明器具には「6畳用」や「8畳用」など推奨する部屋の広さが書かれていることがありますよね。この畳数はリビングや寝室を想定しています。キッチンは他の部屋よりも明るいくらいがちょうど良いので、実際の広さよりやや大きい畳数用の照明器具を選びましょう。

ちなみにキッチンの広さは4畳から5畳くらいが一般的です。

視点2:あかりの色で選ぶ

照明のあかりには大きく分けて3つの色があるので、色の好みで選ぶ方法もあります。あかりの色味は「電球色・温白色・昼白色」と呼ばれています。以下でそれぞれの特徴を確認しておきましょう。

電球色

3色あるあかりのうち、もっとも温かみのあるオレンジ色を「電球色」と言います。電球色はリラックスした団らんのシーンに向いている色です。電球色は料理をおいしそうに見せる効果がある反面、自然な色が若干分かりにくいというデメリットもあります。  

昼白色

 電球色とは反対に、すっきりした白いあかりは「昼白色」と言います。昼白色は勉強や仕事、読書などに向いている色です。細かいところまでよく見えるので、キッチンの手元を照らすにもおすすめの色です。

キッチンに昼白色を使うときに注意点したいのはリビングもしくはダイニング照明との兼ね合いです。リビング・ダイニング照明が電球色の場合、キッチン照明との色差がはっきり出てしまいます。LDKが一続きの部屋の場合は注意しておきましょう。  

昼白色は高齢者におすすめの色です。高齢になると電球色をまぶしく感じることがあります。さらに白内障の場合は青系の色が見にくくなるので、青色を判別しやすい昼白色の照明にすると良いでしょう。

温白色

電球色と昼白色の中間に位置する色を「温白色」と言います。温白色は温かみがありながらも、物の色が自然に見える色です。

お店で洋服を選ぶとき、黒とネイビーの差がわからなくて困った経験はないでしょうか。原因は照明の色が電球色だからです。温白色であればこのような心配はなくなります。

「リビングやダイニングは電球色にしたいけど、キッチンはすっきりした色がいい」という場合も温白色がおすすめです。

温白色は昼白色ほど白くないので、一つの部屋内でキッチンだけが浮いてしまうということがありません。温白色は電球色と昼白色のいいとこどりで、失敗が少ない色と言えるでしょう。

視点3:照明器具の種類で選ぶ

キッチン照明を選ぶ3つ目の視点は、照明器具の種類です。キッチンの照明器具にはダウンライト、シーリングライト、ペンダント、スポット、棚下灯などさまざまな種類があります。それぞれの特徴は、実例と一緒に後ほど紹介しますね。

照明器具には明るさを変えられる「調光タイプ」もありますし、あかりの色を切り替える「調色タイプ」も存在します。キッチンは家族みんなが使う場所なので、それぞれ好みの設定に変えられる照明を選ぶのみ良い方法です。

調光機能付きの照明器具は、リモコンまたは壁に付ける調光スイッチで操作します。調光スイッチの場合は、通常のオン・オフスイッチから取りかえる工事が必要になります。

視点4:交換方法で選ぶ

現在販売されている照明器具は、ほぼ全てLEDタイプです(まれに海外製の照明器具などでデザイナーの意図から「白熱ランプ」のみ使用が許されるタイプもあります)。LEDが登場してから照明器具にはランプが交換できない「一体型」タイプがとても多くなりました。

一体型が増えた理由は、LEDが長寿命なためです。LEDの寿命は40,000時間とされており、メインで使う場所でも10年間は交換無しで過ごせてしまいます。一体型タイプの照明器具は寿命が来たら「器具ごと交換」になることは覚えておきましょう。

10年に一度だとしても自分でランプを交換したい場合は「ランプ交換型」の器具を選びましょう。器具ごと交換の場合、電気工事業者に依頼しなければなりません(引っ掛けシーリングはのぞく)。繁忙期は業者の予約が取れずしばらく照明無しで過ごすことも考えられます。

その点ランプ交換型ならすぐに調達してさっと交換できるので、「照明工事がいつになるか分からない」という不安から解消されます。ただ「ランプ交換型」の照明は「一体型」に比べて大ぶりな器具が多く、また価格も高くなる傾向があります。

キッチン照明の実例を種類別に解説!

ここからは具体的なキッチン照明の実例を見ていきましょう。照明器具の種類別に5つの実例を紹介します。

キッチン照明の実例①:ダウンライト

こちらはキッチン上にダウンライトを採用している実例です。ダウンライトとは直径10cm程度の丸い形をした照明器具で、天井に埋め込んで設置します。種類が非常に多く、非常に明るいタイプから控えめに照らすタイプ、調光タイプや調色タイプもそろっています。

特徴は天井に出っ張りがなく、部屋がすっきりして見えることです。またキッチンには吊戸棚やレンジフードがあるため、大きな照明器具を付けるとぶつかってしまうリスクがありますが、ダウンライトなら心配ありません。

ダウンライトはとても明るいですが、直接見上げるとまぶしいことがデメリットです。ただキッチンで上を向くことは考えにくいので大きな心配はありません。

ダウンライトにはランプ一体型・ランプ交換型どちらもあるので自分に合ったタイプを選ぶことができます。器具そのものの設置・交換は電気工事業者が行います。

キッチン照明の実例②:シーリングライト

キッチンおよびリビング・ダイニングにシーリングライトを設置した実例です。シーリングライトはカバーがついているので、照明を直接見てもダウンライトのようなまぶしさは感じません。

LEDシーリングライトの注意点としては、自分で交換できない器具があることです。「シーリングといえば自分で交換」というイメージがありますが、交換できるのは取付方法が「引っ掛けシーリング」タイプの器具だけです。

コンパクトなシーリングライトの場合は、取付方法が「直付け」である場合がほとんどです。直付けは電気工事が必要になるため、取付や交換の際は電気工事業者へ依頼することになります。

キッチン照明の実例③:ペンダントライト

キッチンにペンダント照明を付けた実例です。ペンダント照明とはつり下げタイプの照明器具のことでおしゃれさはダントツなのでとても人気があります。実例ではダクトレールにペンダントを付けていますね。ダクトレール用の照明器具は自分で付け替えが可能です。

気分によってデザインを変えることや、子どもがいたずらするからスポットライトに付け替えることも可能です。ペンダントはコンパクトなデザインを重ね付けするのが断然人気。あえてデザインを変えることや、3つの高さを変えてつり下げるのもおもしろいですね。

ペンダント照明の場合手元は明るくなりますが、キッチンの通路部分がやや暗いので、ダウンライトなどと併用するのがおすすめです。

ペンダント照明の取付方法はダクトレールのほか、直付けのタイプや引っ掛けシーリングタイプもあります。器具ごとに異なるので確認しておきましょう。

キッチン照明の実例④:スポットライト

キッチンにスポットライトを付けた実例です。スポットライトはカフェやアパレルなど店舗でもよく使われていますね。スポットライトの特徴は向きを変えられることです。手で動かせるので器具を付けたあとの微調整も簡単です。

スポットライトは単体だと手元に影ができやすくなりますが、複数でバランスよく照らせば解消できます。スポットライトの取付方法は、ダクトレールまたは直付けがありますが、キッチンに使う場合はダクトレールのほうが一般的でしょう。

ダクトレールやスポットライトの色は白と黒があります。インテリアテイストがブルックリンやヴィンテージの場合は黒にするとぐっとおしゃれになりますね。

キッチン照明の実例⑤:棚下灯

こちらは吊戸棚の下に、キッチン用の棚下灯を付けた実例です。棚下灯は「昔の台所用の電灯」といったイメージがあるかもしれませんが、最近の照明はコンパクトでスタイリッシュに変化しています。手を近づけるとセンサーが反応して点灯するタイプもあります。

吊戸棚がある場合は、キッチン全体の照明だけだと手元が暗くなってしまいます。棚下灯を付けておいたほうが作業しやすい環境になるでしょう。

キッチン照明を計画するときの注意点とは?

キッチンの照明を計画するときは、影・干渉・明るさの3つに注意すれば失敗することはありません。

照明を付ける位置によっては吊戸棚やレンジフードの影ができてしまいます。またシーリングライトやペンダントなど、存在感のある器具の場合は吊戸棚の扉を開けたとき当たらない位置に設置しましょう。

照明器具を選ぶときはデザインばかり重視すると明るさが不足してしまいます。特にペンダント照明はあまり明るくない傾向があるので、複数付けたりダウンライトと併用するなどの対策をしましょう。

あなたのキッチンに合った照明を選ぼう

照明のバリエーションはとても多く、選ぶ視点もさまざまです。まずは照明の理想的な使い方やデザインをイメージしてみましょう。実現する方法はたくさんあります。照明メーカーのショールームでは明るさのシミュレーションをしたり実物の器具をたくさん見たりできます。

キッチンが決まったら照明のショールームを訪れてみるのもおすすめですよ。

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