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1級建築士が教える! 子ども独立後の2人暮らしで 健康・快適に暮らす間取りのコツ reform
4min
1級建築士が教える! 子ども独立後の2人暮らしで 健康・快適に暮らす間取りのコツ

子どもが進学や就職で家から巣立ち、夫婦2人暮らしになることを期に、家のリフォームや建替えを検討されるご夫婦も多いと思います。
そこで今回は、1級建築士で設計事務所アトリエサラを主宰されている水越美枝子さんに、子ども独立後の2人暮らしで健康・快適に過ごす間取りのコツについてお話いただきました。

目次

水越美枝子(みずこし みえこ)先生

水越美枝子(みずこし みえこ)先生

一級建築士・キッチンスペシャリスト。一級建築士事務所アトリエサラを共同主宰。主に住宅設計の分野で、建築デザインからインテリアコーディネイトまで、トータルで住まい作りを提案している。日本女子大学非常勤講師、NHK文化センター講師。著書に『理想の暮らしをかなえる50代からのリフォーム~動線と収納がゆとりを生み出す』など多数。

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今、急増している2人暮らしリフォーム

子どもの独立を期に家の改修を考える人はとても多いです。実際、設計事務所にリフォームの相談にいらっしゃるお客様の半分は、こういったご要望のお客様です。
また、2021年に出版した自著『理想の暮らしをかなえる50代からのリフォーム~動線と収納がゆとりを生み出す』も増刷がかかり、このニーズの多さがうかがえます。
そこで、これから2人暮らしのためのリフォームを行う方に、なにを優先すべきか、どんな間取りが満足につながるのか、などについてお話させていただきます。

まずは「健康・快適」を最優先に

シニアライフを満喫するために、さまざまな夢やご要望をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、まずはご自身の「健康や快適さ」を優先することをおすすめします。なぜなら、趣味や夢も大切ですが、なによりも日常生活をより快適に健やかに過ごすことも、意外と見落とされやすい大切なポイントだからです。

とくに近年では「寒さ」を防ぐための断熱リフォームおすすめです。

床や天井、窓まわりの断熱性を高めることで、生活の満足度が大きく変わります。冬の底冷える寒さは、ストレスだけでなく、健康状態にも左右しますので、断熱性の向上は最優先で考えておきたいところです。断熱リフォームは国からの補助金も手厚いため、ぜひ検討してみてください。

このような健康・快適にこだわったリフォームは、実際に住んでみて良さに気付くことが多く、リフォーム後に「すすめていただいてありがとうございます」と感謝されるケースも多くあります。

補助金対象の工事の詳細については各自治体や、依頼する工事業者へ確認しましょう。

実例紹介 LDKは明るくオープンに

さらに快適さを向上させるために考えておきたいのがLDK空間。LDKは、定年を迎えた後では長く居る空間になるため、できるだけライフスタイルに合わせて居心地よく変えていきましょう。

夫婦2人暮らしリフォームで実際に多いのは、もともと独立型だったキッチンを対面型に変更するケースです。その理由は「独立型キッチンが孤立しているような感じがするため、オープンな対面型にしたい」や「子ども家族が遊びに来る際に、みんなでキッチンに立てるようにしたい」という内容が多く挙げられます。このためキッチンを対面型にしたうえで、LDKを広くオープンな空間に間取り変更する方が多くいらっしゃいます。

下の間取り図は、実際のリフォーム事例です。
子育ても終わり、残りの人生を夫婦2人で快適に暮らすためのリフォームでした。
このお宅では、もともとダイニングとキッチンのあいだに間仕切りがあり、キッチンが孤立していました。また居間と和室も壁で区切られており、それぞれの部屋が独立していました。

下の画像はリフォーム後の間取り図です。従来のダイニング(食堂)の位置に、キッチン設置し、対面型に変更。そうすることで、料理をしながらも孤立しないようにしました。さらに、従来の居間と和室の仕切りを短くして、キッチン・ダイニング・リビングがひとつのオープンな空間になるよう設計しました。そうすることで光も届きやすくなり、家族や友人を招いてゆったりと過ごせる明るいLDK空間になりました。

また、キッチンに立つ男性も増えており、定年を機に料理を始める男性も多くいます。そのような際に、広々とした対面式キッチンは最適です。キッチンをリフォームする際は、ご主人の体格にも考慮して高さなどを決めるとよいでしょう。

夫婦の適切な距離感を保つシェアハウス型

LDK以外の居室はどうでしょうか。1階のリビングダイニングのスペースを広く確保した上で、2階の旧子ども部屋を夫婦それぞれの部屋にする方も多くいらっしゃいます。
定年後に夫婦2人で過ごすにあたって、家での過ごし方の違いがより際立ってくるケースもあります。たとえばテレビでいうと妻はドラマ、夫はゴルフなど、それぞれの見たいテレビを見るためにはそれぞれの個室を確保しておくと、お互いの楽しみを尊重することができます。
また、エアコンの適温も夫婦によって変わってくることも多く、寝室は別々にして、食事やテレビを見るときはリビングダイニングで過ごすというようなライフスタイルを取られるご夫婦も多くいらっしゃいます。
このような形態を「シェアハウス型」と呼んでいますが、夫婦の適切な距離感を保ち、お互いを尊重するためにこのような住まいにしていくのもよいかもしれません。

まとめ: 2人暮らしリフォームは特に優先順位を明確に

子どもが独立して新たなセカンドライフの始まりに家を改築する場合、夢や要望をたくさんお持ちの方が多くいます。そのため予算のなかで何を優先するか、が鍵になってきます。
冒頭で紹介したように、気づきにくいけれど生活の満足度をぐっと高めてくれるリフォームもあります。リフォーム会社や建築事務所としっかりコミュニケーションを取りながら、優先順位を決めていきましょう。

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