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後悔してからでは遅い? 3000棟の取材から見えたLDK間取り 「あるある失敗談」ランキングと解決策 knowledge
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後悔してからでは遅い? 3000棟の取材から見えたLDK間取り 「あるある失敗談」ランキングと解決策

新築・リフォームでの間取りの失敗は、住んでから気がつくものですが、すぐに改善できないものも多く、大きな後悔の原因になってしまいます。
そこで今回は、新築住宅やモデルハウスを累計3000棟以上取材して、記者の目線から『失敗しない家づくりの法則』を上梓した住宅ジャーナリストの木村大作氏に、よくあるLDKの間取りの失敗談を木村氏の取材経験をもとにランキング化して紹介。さらにそれぞれの解決策もご紹介します

目次

木村大作(きむら だいさく)さん

木村大作(きむら だいさく)さん

株式会社 好文堂代表取締役。住宅ジャーナリスト、コピーライター、エディター、クリエイティブディレクター。年間200棟、累計3,000棟の新築注文住宅や建売住宅、分譲マンションを取材し、さまざまな住宅雑誌やウェブサイトに記事を掲載中。著書に『失敗しない家づくりの法則』ほか。

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第一位:陽当たりが良いリビングの南側に大きな窓を設置したけれど、外からの視線が気になって1日中カーテンを閉めっぱなしに

交通量や人通りが多い場所に新築する場合、窓をどこに設置するかは重要な問題です。日当たりが良いから、景色が良いからといって安易にリビングの南側に窓を設置すると、外から中が丸見えになって落ち着かないこともあります。
必ずしも南側に窓を設けなくても、十分な明るさを確保することはできます。庭に格子状のフェンスを設けるのも一つの方法ですが、東側や北側に大きな窓を設け、中庭を囲むように建物をコの字型やL字型に設計することで、プライバシーを守りながら光と風を招き入れることができます。なお、建物を真南に向けて建てると北側は全く日が当たらないので、やや方向をずらして建てることをお勧めします。

第二位:3方向を家に囲まれているため、朝からずっと室内が暗い

都心の住宅地や狭小地などによくありがちですが、住宅がひしめき合うように密集して建っていると、採光が難しく室内が暗くなります。天気がいいのに朝から照明が必要だと、テンションも下がりますね。せっかく新築したのに、もったいないことだと思います。
そうならないよう、リビングに吹き抜けを設けて高窓から光を取り入れてみましょう。床面積が狭くて吹き抜けがとれない場合は、屋根に天窓を数カ所設けたりすることで十分な光を取り込むことができます。
また、新築したときは日当たり抜群でも、数年後に目の前の空き地に高層マンションが建ち、光が入らなくなるというケースもあり得ます。設計段階で未来の周辺環境まで予測してプランニングしてもらいましょう。

第三位:キッチンの高さが自分の身長に合っていなくて使いづらい

どんなにデザインがすてきなキッチンでも、使い勝手が悪いと作業効率が落ちるし、ストレスが溜まります。特にキッチンの高さが自分の身長に合っていないと使いにくいばかりか、腰痛や肩こりにつながることも。
ワークトップ(天板)の高さは「身長÷2+5cm」が目安とされていますが、ショールームで実物を見て、触れて、確かめた方がよいと思います。また、誰が主にキッチンに立つのかも大事なポイントで、最も使う頻度の多い人の身長に合わせて選びましょう。ショールームにはスリッパが用意されているので、普段家のキッチンで料理するときのイメージをつかむことができます。
キッチンの高さに関してはこちらのサイトに詳細が載っているので参考にしてください。

第四位:リビング内に階段を配置したら、暖気が2階に逃げて寒い

キッチンで家事をしながらでも学校から帰ってきた子どもの様子が見える、誰を連れてきたのかわかるなどの理由でリビング内に階段を設ける家族が増えています。
しかし、暖かい空気は上昇するので、エアコンで温められた暖気が2階に逃げていきLDKが寒くなるというデメリットがあります。その結果、エアコンの設定温度が高くなり光熱費の上昇を招きます。
断熱と気密性能の高い家なら、それほどエアコンに依存することなく快適に過ごせますが、費用に余裕がなければ、階段とリビングの境にハイドアやロールカーテンを設置するだけでも寒さを軽減できます。来客があると気を遣いますし、プライバシーを確保しにくいこともあるので、階段をリビング内に設置するのか、玄関ホールに設置するのか、事前に家族でよく話し合ってから決めましょう。

第五位:インターフォンの位置が遠すぎて、家事を邪魔される

近年はネットショッピングがすっかり浸透して、宅配業者に対応する機会も増えました。そのほか、回覧板やお中元・お歳暮、書留などが届くたびにインターフォンを使いますが、不便な場所にあるとストレスになります。
リビングでくつろいでいるときなら良いのですが、キッチンで食事の準備をしているときに来られるとなかなか手が離せず、再配達の電話をしなければならなくなります。
そんな無駄を防ぐために、1つは滞在時間が長いキッチンの近くに設置して、もし可能であれば2階にもあると急いで階段を降りなくて済むので便利です。

第六位:キッチン回りにゴミ箱の置き場所がなくて、生活感が出てしまう

キッチンで調理しているとゴミが出るのは当然です。ゴミ箱が近くにあると便利ですが、リビングから見えてしまうとせっかくのおしゃれな空間が台無しになります。
そうならないよう、背面収納の中やパントリー、またはキッチンのシンクや調理台下のスペースに生ゴミ・プラゴミ・缶などの分別したゴミ箱を置けるとベストです。
どうしてもキッチン回りに置けないときは、キッチンの勝手口付近にゴミ箱置き場を設置しましょう。その際、プライバシーや安全性を考慮して、密閉性が高く、外に置ける丈夫なものを選ぶのをお忘れなく。
ゴミ箱の置き場所についてはこちらに詳しい記事があるので参考にしてください。

第七位:ソファやダイニングテーブルが大きすぎてLDKが狭くなった

広いLDKを確保したにも関わらず、お気に入りのソファやダイニングテーブルを置いたら狭くなったという例も多くあります。
これを防ぐには、打ち合わせの際に置きたい家具の正確なサイズを設計士に伝えておくことが必要不可欠です。プロは図面を描きながら実際の空間をイメージできるので、狭くなると思えばほかの家具を提案してくれるはずです。
また、家具を置いたときにスイッチやコンセントが塞がれないよう、設置場所にも注意が必要です。こちらのサイトで失敗しないLDKの間取りの考え方、寸法、サイズについて詳しく解説しているのでご覧ください。

住宅ライターが伝授するLDKで失敗しないためのコツ

LDKの間取りを検討するにあたっては、間取り図には書かれない「生活する人・光・風の通り道」をきちんと想定しておくことが大切です。LDKは広すぎない方が家族の絆が深まりやすく、光熱費も抑えることができます。リビングとダイニングキッチンの天井高を変えるだけでも空間は広く感じられます。
また、気をつけたいのは光と風の通り道。いつ周囲に背の高い建物が建っても暗くならないように建物の配置をずらしたり、吹き抜けを設けたりするなど設計段階で工夫してもらいましょう。

<執筆・監修:住宅ライター 木村大作>

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