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かってにクリントラップの開発秘話 development
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かってにクリントラップの開発秘話

排水口のお掃除は、レンジフードに次いで“掃除をしたくない場所”の上位に挙げられます。ついつい放っておいてしまう方も多く、ふとある日ニオイに気づいて恐る恐る中を覗いてみると……なんてことも。そんな「汚れても仕方ない」とあきらめていた場所に対して開発されたのが、排水トラップのお掃除を“自動”でお手伝いする「かってにクリントラップ」(※)です。お客様の困りごとに正面から向き合い、お掃除のしやすさに徹底的にこだわる……。そんなクリナップの“キレイ哲学”がたどりついた新機能について、開発者談を交えながら詳しく解説していきたいと思います。

※本商品は定期的な封水の入れ替えにより、封水部分のヌメリの発生を抑制するものであり、汚れの付着を完全に防止するものではありません。定期的に手洗いでのお手入れが必要です。
※本商品における洗浄とは、排水トラップ側面についた噴射口から水を噴射し、うず状の水流によって封水を入れ替えることを指します。

目次

排水トラップがおうちのニオイの原因?

他所のお宅への訪問時。お部屋はきれいなのに、どこか気になるニオイがする。そんな経験をしたことがある人は少なくないのではないでしょうか。もしかしたら、その原因はキッチンの排水口かもしれません。
「排水口からの臭気がリビングまで漏れ出してしまっていることが、お部屋のニオイの大きな原因のひとつのようです」
キッチンを中心としたLDKが一般的になった今、排水口のニオイはキッチンだけの問題ではなく、住まい全体の快適さに関わるテーマ。この問題を解決するために生まれたのが「かってにクリントラップ」です。

悪臭を防ぐはずの封水が汚れてニオイが発生

排水トラップには「封水」と呼ばれる水が溜められています。この水がフタの役割を果たし、下水から害虫や悪臭が上がってくるのを防ぎます。しかし、その封水内に雑菌が繁殖して汚れてしまうと排水口そのものがニオイの発生源になることもあるのです。
「排水トラップをこまめにお手入れしていただければ防げることです。でも忙しい毎日ではなかなか困難ですし、何より多くの人があまり触れたくないと思う場所です」
掃除の必要性は理解していても、排水口は心理的に手を出しにくい場所でもあります。実際、開発メンバーにも家庭で排水口掃除を担当している者も多く、「臭いし面倒だよね」「触りたくないよね」という会話が多かったのだそう。

「であればニオイの元となる汚れを極力抑え、お客様の掃除の負担を下げられないか。そう考えたのが『かってにクリントラップ』の出発点でした」

事前調査から見えてきたこと

開発にあたって排水口掃除に関するアンケート調査を行った結果、掃除頻度が大きく二極化していたといいます。
「こまめに掃除をする人、そうでなければ、まったくしない人です」

掃除をしない家庭の中には、排水トラップの汚れの状態を知らないまま使い続けているケースも。
「掃除をしないで使っていたら詰まってしまったという声もありました。一般的な排水トラップは形状的に掃除がしにくかったり、そもそもお客様自身で掃除ができないトラップもあるんです」
まずは、掃除をまったくしない人に向けて、意外と排水トラップが汚れていること、封水の汚れがニオイの原因であることをお伝えしなければならないと感じました。また、時間をかけて掃除しても、その後放置するとすぐに汚れてしまう場所なので、キレイを保つためにはこまめに掃除をする必要があります。

汚れる場所を隠して見えないようにする排水トラップもありますが、それでは汚れやニオイに対して根本的な解決にはなりません。専業メーカーとしてお客様の負担を極力少なくしながらキレイをラクに保てるようにしたいと考えました。
「母親が寝る時間が遅くなってもこまめに掃除しているのを見て、なんとかならないかという強い思いも大きな推進力でした。これまでのような掃除をしやすくするというだけではなく、掃除そのものの負担を減らす。その考えが開発の方向性を決めていきました」

開発期間約3年。形状の試作は20パターン以上

「かってにクリントラップ」では、水流の噴射によって封水を入れ替える方式が採用されています。封水を定期的に新しい水に入れ替えることで、雑菌が繁殖しにくい環境をつくるという考え方です。
最初は現行品に水流を噴射してみましたが、効率的に入れ替わらなかったため、形状に改良を加えていきました。その中で特に重要だったのが、防臭ワンの本体と取り付け枠をつなぐ2本の「リブ」と呼ばれる部分でした。
「リブは防臭ワンに対して斜めの角度でつながっています。リブに対して水流を当て、流れの向きを変えることで、トラップの中心まで水流が行き渡る構造になっています。細かな形や角度、厚みを調整することで、噴射される水の勢いを邪魔せずに汚れを巻き込んでくれる最適解を得るのに多くの時間を費やしました」
手洗いが必要な防臭ワンは凸凹や隅を極力排除し、洗いやすい形状となっています。完成までには試作を繰り返し、20パターン以上にも及びました。

検証に費やした2年

約3年間の開発期間のうち、会社の検証スペースで1年、社員の自宅で1年と、開発期間の多くは、検証に費やされました。検証は試作品を実際の生活環境に設置し、調理や洗い物をしながら排水トラップへの汚れの付き方を比較していくというものです。
「検証は1回のパターンで1か月や半年程度かかり、それを複数パターン実施するので長期間かかりました。ヌメリの抑制ができているかどうかは時間が経過しないと分からず、時短することはできないからです」
検証ではより厳しい条件で確認するために、油分の多い料理を意識的に作ったといいます。
「朝はコーンスープ、昼は酢豚や麻婆豆腐、カレーやシチュー。夜はナポリタン……といった感じ。そのおかげで10kgも太ってしまった担当者もいました」
会社の検証スペースである程度かたちになったあと、社員の家で実際に使って1年。ヌメリの抑制、手洗いがしやすい形状というメリットはすぐに感じられたが、会社の検証スペースとは異なる結果が出ることもあり、発売直前まで形状の検討が重ねられました。

長く快適に使っていただきたいから、なるべくシンプルに

機能を実現するうえで重視されたのが構造のシンプルさでした。
「複雑な機械を取り入れると設置コストや電気代も上がりますし、故障のリスクも増えます。なるべくシンプルにして長く使っていただきたいので、水の力を最大に利用してキレイを保てる構造を目指しました」
そのため音については、モーター音などはなく水の噴射音だけで、イメージとしてはコップに勢いよくお水を出したくらいの音。
「ショールームでご覧いただいた際に、音がまったくしないと洗っているのか不安になるので、このくらいの音があると逆に安心するという意見もありました」
実際にご使用いただいているお客様からも自動洗浄が動作している気配を感じると、「よしよし、ちゃんと働いてくれているな」とうれしくなるとのお声もいただいています。

忙しい共働き世帯にこそ使ってほしい、タイマーによる「自動洗浄」機能

検討段階ではお客様自身がボタンを押して洗浄を行う手動洗浄のみの案もありましたが、最終的に採用されたのは自動洗浄でした。手動だとやり忘れは避けられず、そうすると雑菌はどんどん繁殖して、ニオイの問題は解決できませんし、触りたくないと思うほどに汚れてしまったら結局掃除の負担は一般的なトラップと変わらなくなってしまうからです。
「もし手動を採用するとして、想定したのは1日の終わりや寝る前に、最後に使った家族がスイッチを押すというシチュエーションです。しかしその場合、頼んだ家族が忘れたとか、せっかくキレイにした後に誰かが使ったとか、といった話になりそうですよね。そういった負担や喧嘩の原因は作りたくなかったというのもあります」

1日に行われる洗浄回数は、検証を重ねる中で割り出したヌメリを抑制できるインターバルと水の使用量を天秤にかけて、1日3回が妥当という結論。自動だったらお客様自身での操作は必要なく、勝手に洗浄が始まるので、操作の負担がなくなります。
「たとえば共働き夫婦だと朝は忙しくて食事の食べ残しなどをシンクに流したまま、出かけてしまうこともあります。タイマーによる自動洗浄を採用すれば昼間不在の間や、夜も寝ている間でも自動で洗浄してくれます」

これなら許せると自身も納得の節水性能。1日でトイレ約1回分

タイマーによる自動洗浄は1日に3回行われ、つまり8時間ごとにトラップ内の水が入れ替わります。
「5秒間の噴射を、4秒間の休止を挟んで5回繰り返します。検証の結果、同じ時間ずっと噴射し続けても効果が変わらないことがわかったので、水を無駄にしないよう直前の噴射の勢いを活かす休止の時間を設けたというわけです」

ランニングコストや環境問題への意識として、常に節水は意識していたため、大きくこだわった部分のひとつです。
「トイレを流す水量は、1回約3~5Lと言われています。実際に自分が使用すると考えた時、休止時間を設けたことで、1日3回の洗浄はトイレ約1回分、年間の水道代は約500円以下になりました。この程度なら許せるかなと思えるラインでした。もし同様のキレイさを保つために自分でこまめに手洗いをしようと思ったら、高頻度の人は時間や水道代がさらにかさみます。また、まったくやらない人はニオイに悩まされ、それを解消するためには強力な洗剤を買う必要が出てきますから、多くの方にリーズナブルだとお感じいただけるのではないでしょうか」

※年間の水道代は、タイマーONモード(1日3回洗浄)で365日使用した場合を想定して算出。水道料金(上下水道合計):265円/㎥(2024年7月現在の基準)

誤動作防止を考えた手動スイッチの「押し感」

基本、1日に3回の自動洗浄でお使いいただく「かってにクリントラップ」ですが、必要に応じて手動洗浄での利用もできます。手動洗浄は、水栓金具の横に設置されたスイッチにより行います。
「一般的なメタル調の水栓金具、ステンレスシンクと合わせて違和感のないデザイン・形状で開発しました。また、スイッチとしての機能だけではなく、トラップ内の汚水が水道管へ逆流しないための安全装置も内部に収まっています。水栓金具やサポートプレートの邪魔にならない小さいサイズに収めるのには、とても苦労しました」

スイッチの押し感も誤動作を起こさないようにこだわったといいます。
「お手入れをしているときや、見ていない間に猫がワークトップの上に上がってしまいセンサーが反応してしまうなど、思わぬところで反応してしまうことを防ぐために、非接触ではなくあえて押し込み式とし、かつ2度押しで作動するようにしています。見た目の通りシンプルな構造なので壊れにくく、万が一壊れたとしても簡単に交換が可能な構造です」

続きはショールームのデモ機で

「発表後、多くの方に『長くキレイに使うことにこだわったクリナップらしいアイテムですね!』と言っていただきました。流レールシンクや洗エールレンジフードといった“キレイ”アイテムとともに、さらに育てていきたいですね」
クリナップの全国のショールームでは現在、トラップ内の様子が見られる透明なデモ機があり、その効果をご覧いただけます。見たくない、触りたくない場所だからこそ、なんとかしたい。そんなクリナップの開発思想が生み出した新アイテムを、ぜひショールームでお確かめください。

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