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1級建築士が教える! 失敗しないLDKの間取り の考え方 寸法・サイズ編 knowledge
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1級建築士が教える! 失敗しないLDKの間取り の考え方 寸法・サイズ編

リフォームや新築を検討する際に、よく見かける「間取り図(プラン図)」。もっとも気をつけておきたいのが「寸法・サイズ」です。ここを曖昧なままにしておくと、施工が終わったあとで「思ったよりも狭かった」「この通路が通りにくい」などの不便に気づき、後悔の元になってしまいます。

では、間取り図でどんな寸法・サイズに気を配ればいいでしょうか。1級建築士で日々住宅の設計などトータルでの住まいづくりを提案されている水越美佐子さんに、LDK空間の間取り検討の段階で、事前に気をつけておきたい寸法・サイズについてお伺いしました。

この記事は「失敗しない間取りの考え方」の後編にあたります。前編では、同じく1級建築士の水越美佐子さんに生活シーンから水まわりの間取りを考える方法とコツをお伺いしています。もしまだご覧になられていない方は、ぜひそちらも合わせてご覧ください。

目次

※本記事に掲載している画像には、現在販売終了している商品や、当社以外の商品が含まれている場合があります。

水越美枝子(みずこし みえこ)先生

水越美枝子(みずこし みえこ)先生

一級建築士・キッチンスペシャリスト。一級建築士事務所アトリエサラを共同主宰。主に住宅設計の分野で、建築デザインからインテリアコーディネイトまで、トータルで住まい作りを提案している。日本女子大学非常勤講師、NHK文化センター講師。著書に『いつまでも美しく暮らす住まいの条件~間取り・動線・サイズを考える~』など多数。

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「家族の中心地」から必要な広さを考える

まずLDKの間取りを考える際には、「家族の中心地」になるのはどこか、という視点で考えてみてはいかがでしょうか。
たとえば、ひと昔前の「家族の中心地」はリビングでした。リビングに家族が集まってテレビを見たり、家族団欒の時間を過ごしたりしていたため、リビングの広さを十分に確保することが重要でした。
しかし近年では、スマートフォンやタブレットなどの一人で楽しむ娯楽が増え、家族が集まってコミュニケーションを取る場所は、リビングよりもダイニングやキッチンに移行してきます。キッチンを囲んで親子で料理をしたり、みんなでご飯の支度をしたりする場所が「家族の中心地」になりつつあるのです。そのため、近年ではリビングよりもむしろキッチンやダイニングにこだわり、広さを十分に確保することを重視する方が多くなってきています。

では、キッチン・ダイニングの広さを確保するにはどうすればいいでしょうか。キッチンタイプで言えば、ペニンシュラ型やアイランド型などの対面式のキッチンが広さを確保しやすくおすすめです。

ペニンシュラキッチンとは、対面式キッチンの1種で、片側が壁に接しているタイプ。アイランドキッチンとは、壁に接しておらず「島(アイランド)」のようなタイプのキッチンを指します。両方とも家族とのコミュニケーションを取りやすく広さも確保しやすい対面式キッチンです。

  • ペニンシュラキッチン  

  • アイランドキッチン

キッチン・ダイニングはとくに「幅」に気をつける

キッチンやダイニングで広さを確保するために重要なことが他にもあります。それが「幅」です。とくにキッチンの通路幅や、ダイニングテーブルと他の物との間隔幅には気をつけましょう。
もし家族や親子でキッチンを使う場合は、キッチンの通路幅は「2人が十分に通れる幅」を確保することが必要です。でないと、1人が包丁作業をしているときに、もうひとりがぶつかったりする危険があります。家族で一緒に料理をすることがストレスになってしまうことにもなりかねません。
2人が十分に通れるキッチン幅の目安は、90cm以上と言われています。もし家族が一緒に料理をする機会が多いご家庭は、この幅を参考にしてください。

ただし、家族で一緒に料理をする機会が少ない場合は、無理に幅を確保する必要はありません。その場合は75cm程度の通路幅があれば十分です。
なぜなら、あまりに通路幅が広いと逆にストレスの元になるためです。たとえばコンロ側に立っているときに背面収納から物を取り出したいとき、通路幅が広いと1歩余計に歩く必要があります。このようなひと手間は、日々の積み重ねなので、1歩でも節約できる効率的なキッチンのほうが好ましいです。

またキッチンは「高さ」も事前に考慮しておきましょう。高さが合わないキッチンは、疲れやすいキッチンになってしまいます。作業しやすいキッチン台の高さの基準は、身長÷2+5cm。身長160cmの方であれば、85cmくらいの高さがおすすめです。
もし身長差のある2人がキッチン台を使う場合には、身長の低い人の高さに合わせて、まな板の高さで調整するのがおすすめです。

さらに、ダイニングテーブルも要注意です。間取り図を検討するときは、ダイニングテーブルの寸法も正確に計って記入しておきましょう。そうしないと、「思ったよりもダイニングテーブルが大きくて通路が通れない」という失敗もありえます。大体の大きさで考えるのではなく、ものさしやメジャーを使って正確に間取り図を書いておくことがポイントです。
さらにダイニングテーブルでいえば、イスを引いたときの幅も考慮しておきたいところ。イスをテーブルのなかに入れた状態のときは、人が通れるスペースがあるけれど、イスを引いたときには人が通れない、というケースはよく起こります。イスの後ろは、最低でも70cmほどは確保しておきたいものです。このあたりも事前に検討しておいたほうが後々の後悔を防ぐことができます。

正確な家具配置・家具寸法も大事なポイント

さきほどダイニングテーブルのサイズの話をしましたが、間取りを考える際には、他の家具や家電も必ず正確な寸法で記載するようにしましょう。
たとえば、リビングのソファやキッチンの冷蔵庫など。間取り図上では大丈夫そうだったけれど、いざ住んでみると思ったよりも大きくて通路が一人分しか通れない、などの不便を抱え込んでしまうこともあります。
面倒ですが、今お使いのソファやテレビ台、冷蔵庫などの大き目の家具・家電は正確なサイズを測って、正しい寸法を間取り図上に記入しましょう。

また、家具の配置を考える際にはコンセントの位置も重要です。リビングはもちろんキッチンも、電子レンジ・炊飯器、便利な小型家電などコンセントを使用する家電も多くあるので、家具配置と合わせて、そこに何を置くのか、コンセントはどこにいくつ必要なのかも検討しておく必要があります。

後からコンセントが届かず延長コードが必要になるとということは、美観も使い勝手も悪くなるので考えものです。事前にコンセントの位置や数を計画しておくことが重要です。

まとめ

間取りを検討する上での寸法・サイズの考え方についてご紹介しました。前編『生活シーンから水まわりの間取りを考える方法とコツ』をまだご覧になられていない方は、そちらも合わせてご確認ください。

間取りを考えるときに大切なことは「暮らしをイメージすること」です。悩んだ際はメーカーや依頼先の設計担当の方に相談してみてください。キッチン専業メーカーのクリナップのリフォーム部門では水まわりはもちろん間取り変更など幅広いリフォームのご相談を承っています。

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